履修生によるPBTSレポート2016

2期生

TCDD(Environment)チーム
私達の研究テーマは、簡易ダイオキシン検出器の開発です。環境中に暴露された有害なダイオキシンの量を手軽に把握できることを期待し、バイオセンサーに着目しました。ダイオキシン類のうちで最も毒性の高い化学物質に対して、高精度にダイオキシンを検出し、従来品よりも費用や時間を軽減する手法を探っています。現在は、特に感度と選択性の向上を目指しコンピューターシミュレーションを用いて、センサーとなる分子構造の選択、解析を行っています。また、実際にセンサーを用いた実験を行う準備も進めています。PBTS 1の主な活動としては金曜の午後のミーティングですが、学外における学会発表等の活動も積極的に取り入れ、チーム研究に活かしています。英語でのディスカッションに苦労はありますが、大変刺激的で有意義な時間だと感じています。



1期生

Anti-Agingチーム
抗老化を助けるための緑茶成分研究:
アンチエイジング(抗老化)効果のある日本茶の茶葉の成分について注目し研究しました。製茶会社と共同して、茶葉の揉みや蒸しなどの製茶工程について学びながら、工程の違いによって含まれる成分がどのように違うかの分析を行いました。



Educationチーム
プログラミングを通した高校生の論理的思考力の育成:
1 年目は文部科学省や学校を訪問し、ニーズ調査を行いました。2 年目は教育理論に関する文献調査、プログラマを支援するツール“stepper”の開発、論理的にプログラムを組み立てるための「デザインレシピ」の考案を行い、これらを活用した半日の授業を設計しました。今後は高校で授業を実践し、教材や評価方法の開発も行いたいと考えています。



Synchronizationチーム
皮膚細胞の培養時のパターン形成モデル開発:
異なる濃度のコラーゲンコートディッシュ上で培養した皮膚線維芽細胞の実験画像を解析しました。シミュレーション結果と比較しながら、集合パターンに影響を与える因子の特定を試みました。この因子を見積もる手法は、新規化粧品成分の線維芽細胞への効果、つまり人の皮膚への効果を調査することに利用できると考えています。



Waterチーム
酵素を利用した油脂含有排水の新規処理システムの提案:
油脂含有排水のより高効率な処理を目指し、酵素を利用した新たなシステムを考案しました。科学的根拠に基づいてその実用性を実証するため、酵素による実排水処理効率の確認やシステム導入が必要な地域の調査等、設計と需要の2点から取り組みました。今後はモデルシステムの作成を目指し、より実践的な検討を行う予定です。