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開講授業の紹介

2021年6月2日更新

数学コースには代数、解析、幾何の純粋数学各分野、数理物理など充実した内容の講義が数多く開講されています。近年開講されている講義の概要は次の通りです。

開講授業
授業科目名 授業概要
位相構造特論 曲面などの多様体の上のベクトル場について、停留点での指数と曲面のオイラー数との関係など、基本的事項を確認する。その後、ベクトル場の軌道の追跡のための解析的手法をまなび、ベクトル場のフローの性質を調べる。
関数解析特論 半群理論とその偏微分方程式への応用を主題とする。
具体的には、レゾルベントと作用素の関数、作用素の半群などを理解し、偏微分方程式に応用することを目標とする。
関数方程式特論 複素変数の線形常微分方程式の典型例としてガウスの超幾何微分方程式というものがあり、これの積分表示は古典的な重要な結果である。
本講義では、複素変数の線形常微分方程式について、オイラー積分変換との関係に注目して論じていく。とくに、ミドルコンボルーションの理論を紹介する。
幾何構造特論 代数的位相幾何学の理論のうち特異ホモロジー論について、基礎からコホモロジー環や普遍係数定理までの事項を習得することを目標とする。時間が許せば、ポアンカレ双対定理も扱いたい。
代数幾何学特論I 代数幾何学は1960年ごろから圏論の利用によって大きく発展してきた。本講義では圏論について基本的なことを学び、数学の様々な分野に共通する概念を圏論によって統一的に理解できることをみていく。
代数幾何学特論II 代数幾何学特論Iに続き、圏論について学ぶ。代数幾何学特論IIでは、アーベル圏から始まり、ホモロジー代数の内容を圏論の枠組みで解説し、代数幾何で不可欠な層係数のコホモロジーを学ぶための準備とする。
代数構造特論 群、環、有限体などの代数構造は、様々な分野に応用されている。必ずしも、代数学を専門としない学生も対象として、基本的な代数学を復習し、有限体上の射影平面、ブロックデザイン、差集合などの代数学とのかかわりの深い組み合わせ構造を学ぶ。また、小さな応用例の作成に取り組むことで応用研究を体験する。
微分幾何学特論 微分幾何に関連したトピックについて講義を行う。とくにリーマン幾何や幾何解析に関連した内容を扱う。テーマとしてはリーマン幾何の諸概念に関する講義、微分形式の解析的取り扱い、ベクトル束と接続などである。
複素多様体特論 リーマン面について基本的なことがらを扱う。リーマン・ロッホの定理の理解を目標にするが、その証明は初学者にとって難しい層の理論を避けて、学部において習ったルベーグ積分といった解析的な手法を中心として構成する予定である。
数理基礎演習 各教員が必要に応じて指定したテキストを用いて、その中に出てくる数学の諸分野の問題演習を中心に、基礎力を強化する。十分な時間をかけて他の人にわかりやすい発表ができることを目指す。
特別研究 指導教員の下に、その研究に関して重要論文などの購読、検討、応用分析の手法について、意見交換・相互批判を行うなどの演習を行い、また、各人のテーマの修士論文の作成に係わる研究を行う。
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