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専攻長挨拶(博士後期課程 ジェンダー学際研究専攻)

2021年4月15日更新

専攻長挨拶

ジェンダー学際研究専攻長
申 琪榮

 ジェンダー学際研究専攻は、お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア」の拠点形成事業の一環として、大学院におけるジェンダー研究を重点化することを目的に2005年4月に設置されました。

 ジェンダー研究には、実に多様な方法と多様な対象があります。新進のディシプリンであることは、既存のディシプリンから知見を学びながら、それらの知見を批判的に再構成することを意味します。本専攻のジェンダー論領域のプログラムが、経済学、政治学、社会学、法学、文化人類学、地理学、環境科学などの学問領域を連結させてなりたっているのは、そうした新しい知の創成をめざしているからです。対象となるのは、家族、労働、性、人権、教育、開発援助、環境、テクノロジーなどの広範な現代の諸課題です。

 特にこうしたプログラムが、活発な研究活動に裏打ちされながらグローバルな実践を通じて展開されていることも大きな特色です。ジェンダー学際研究専攻は、まさに国際的な研究拠点となっています。

 とりわけ現在の日本では、男女共同参画社会の実現が喫緊の課題となっています。そのためにも、ジェンダー・センシティヴな研究教育の充実が求められていますが、実際に各専門分野でこれを担う人材が不足していると言えるでしょう。本専攻は、高度な専門性、分析能力、学際性、国際的視野を備え、研究活動や社会実践においてジェンダーの問題に果敢に取り組み、次世代のリーダーとなる女性人材を育成することを目的としてきました。

 その成果は着実に実を結び、研究と社会実践の双方においてこれまでにたくさんの有為な人材を輩出してきました。また本専攻を巣立った院生たちの博士論文と研究は、ジェンダー法学会賞、女性史学賞、人文地理学会学会賞、経済地理学会賞、日本人口学会優秀論文賞、山川菊栄賞、河上肇賞、日中韓地理学会Young Geographer Prize、赤松良子ユース賞、在外韓人学会優秀論文賞、程ヶ谷基金 男女共同参画・少子化関連研究活動最優秀賞、優秀賞、奨励賞、など多くの賞に輝いています。

 本専攻は、こうした目的を共有し、鋭利な研究と創造的な実践をめざす、ヴァイタリティーにあふれた人々の研究のフォーラムとして、皆さんに開かれています。

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