ページの本文です。

「エネルギー問題の今と未来を考える」セミナー開催

2021年10月6日更新

2021年ノーベル物理学賞は、コンピュータを使った地球温暖化などの予測方法を確立した米プリンストン大上席研究員、眞鍋叔郎氏ら3名が受賞しました。受賞の背景には地球温暖化に対する強い危機感があると考えられます。

地球温暖化を防止するために、エネルギー問題に取り組むことが喫緊に求められています。 本プログラムではこのエネルギー問題についてセミナーを開催いたします。講師にこの分野での深い知見をお持ちの(元)株式会社日立製作所 電力・電機開発研究所長 、三木 一克氏をお招きし、日本の再生可能エネルギーの現状と課題などについてお話いただきます。三木先生は「プロジェクトマネジメント特論講義」でも講師を務められました。興味のある方は、ぜひご参加ください。

セミナー概要

日時 第1回11月10日(水)17:00~18:30
第2回11月24日(水)17:00~18:30
形式 オンライン(Zoom配信)
対象 本学学部生・大学院生・教職員等、本学関係者
講師 (元)株式会社日立製作所 電力・電機開発研究所長/機械研究所長、(元)株式会社日立メディコ 代表執行役社長 三木 一克
内容

第1回 エネルギー問題を考える(1)
~主力電源化を目指す再生可能エネルギーの現状と課題
経済産業省は本年7月21日に新しいエネルギー基本計画の原案を発表し、2030年度のCO2排出量の削減目標を2013年度比で26%から46%に引き上げた。これを実現するため、再生可能エネルギーによる発電比率を現行目標の22~24%から36~38%に大幅に引き上げ、再生可能エネルギーの主力電源化を明確に示した。
太陽光及び風力発電は広大な敷地面積を必要とするが、日本の国土の66%は森林であり、風力発電に適した地域は沿岸部及び山地に集中している。ドイツやイギリスの再生可能エネルギーの先進国と同じように規模を拡大するのは非常に難しい。
本講演では、主力電源化を目指す太陽光及び風力発電の現状と課題を明確にし、今後、優先的に実行するべき施策を提示する。

第2回 エネルギー問題を考える(2)
~再生可能エネルギー主力電源化における原子力の役割
経済産業省の新エネルギー基本計画の原案では、「原子力は安全を最優先し、可能な限り依存度を低減する」という従来方針が示され、2030年度の原子力発電比率を20~22%と現行の計画の比率が維持された。これを実現するには、電力会社から申請された27基を全て稼動する必要があるが、現時点での稼動は9基にとどまっている。原子力への国民の信頼を再構築する必要がある。
本講演では、原子力への信頼を損ねた2つの深刻な事故の根本原因を明確にするとともに、原子力の安全性向上、高信頼化を目指した新たな取り組みを紹介する。2020年代後半に先進国で実用化される小型モジュール炉(SMR)は、再生可能エネルギーの主力電源化と送電網の分散化に対する有力な電源手段になると期待されている。エネルギー戦略は国の盛衰を左右する重要な問題であり、エネルギー源としての原子力を今後どのように利用していくかは、世界における日本の競争力に係わってくる。

申込方法 メール件名:「エネルギー問題セミナー」
①氏名(ふりがな)②所属・学年③E-mailアドレスを明記し、leading-center@cc.ocha.ac.jp までメールでお申込みください。
折り返しzoomのリンクをお知らせします。

問い合わせ先

リーディング大学院推進センター
〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
E-mail: leading-center@cc.ocha.ac.jp
Tel: 03-5978-5775

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加