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(1) 日本学研究および教育施設の視察 国際日本学コンソーシアム発展の可能性を話し合うため、12日、ロンドン大学SOASを訪問した。到着後SOASの先生方と顔合わせをした。 SOASを訪問した日、所長のタイモン・スクリーチ先生が私たち一行を出迎えでくださり、図書館などの施設を案内していただいた。日本関係のコーナー、韓国関係のコーナーなどがあり、それぞれ非常に文献が整っており、その充実ぶりは海外にいることを忘れさせるほどであった。
その後、いくつかの学部の授業を見学させていただいた。
1つは午前中のスティーブン・ドット先生の学部4年生の日本文学講読の授業で、まずはその日の担当の学生が日本の小説に関してレポートを発表し、その後、先生が学生たちに読ませ訳させ、解説を加えていた。文学作品を扱うため、単に翻訳するだけでは理解しにくい部分では日本の文化的背景などの説明もなされていた。かつての日本での授業と似ており、語学より文学を重視する様子が感じられた。これは恐らくヨーロッパの特徴ではないかと感じた。学生は7名でみな2年生の時に1年間日本留学をしており、日本の文学作品を読めるようになったようだ。
二つ目は主に1年生を対象にしたダンカン・アダム先生の日本文化概説の授業で、パワーポイントを使って20世紀の日本文学史が紹介されていた。まだ日本語を学び始めたばかりの学生たちで、主に英語で書かれたパワーポイントを用い、英語で日本文学の歴史が概観されていた。
もう一つはアラン・カミングス先生の授業で、その日は最終講義であったため、歩いて数分のところにある大英博物館の見学となった。大英博物館には日本を扱うコーナーがあり、そこを訪問し、学生たちは各自日本の文化に直接触れていた。一角には宮崎駿監督のアニメが掲載されていたが、学生たちに尋ねると英国でも宮崎アニメは人気があるとのことであった。
なおスティーブン・ドット先生の講義のあいだに、一部の教員と学生はスクリーチ先生のご案内で、
SOAS書店、スクリーチ先生の研究室、SOAS内のブルネイギャラリーを訪問した。
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