2013年8月31日『話し手と聞き手の役割に注目した会話教材ワークショップ』報告

2013年8月31日(土)

『話し手と聞き手の役割に注目した会話教材ワークショップ』

講師:岩田夏穂(大月短期大学)

   初鹿野阿れ(名古屋大学)

 

【岩田夏穂先生からの感想】

 今回のワークショップでは、グループに分かれて、前半に会話分析の体験、後半に会話やコミュニケーションの授業でやってみたい活動デザインを体験していただきました。
 会話分析は、音声や映像のデータを細かく細かく忠実に(息を吐いたか吸ったかまで!)文字化します。
今回は、実際にグループでおしゃべりしてもらって、それを文字化したのですが、この段階で「無理!」とおっしゃる方がちらほら。でも、分析の段階では、おもしろい現象がいくつも指摘され、さすがにみなさん
センスがおありだと思った次第です。また、後半では、素材として「トラブルのある会話」の例を作って
いただき、ポスターセッションをしたのですが、「アドバイスをことごとく却下される会話」「自慢話が続く会話」「相手の失敗を(かなりあからさまに)指摘する会話」などなど、思わず「あるある!」と膝をうってしまいそうな作品が発表されました。私たちのテキストには取り上げていなかったトピックもあり、ぜひ今度はみなさんに教材集を作っていただきたいと思いました。

 全体を通して大変雰囲気よく、活気にあふれたワークショップとなり、私たちも大変勉強になりました。
参加者の皆さんにとって、教材に生かすという視点で会話を分析的に観察するきっかけになれば

うれしいです。

 

 

【初鹿野阿れ先生からの感想】

 今回は、5時間という長いワークショップに多くの方にご参加 いただきありがとうございました。
ポスターセッションで皆さんが取り上げた問題は、どれも目のつけ どころがとてもよく、私も楽しく拝見しました。日頃、皆さんが問 題意識を持って、学習者(や自分たち)の発話に目を向けているこ との証拠だと思います。

 ぜひ実践に生かしていただき、うまくいった点、いかなかった点等 フィードバックしていただければと思います。