ページの本文です。

石田 優花

2026年6月1日更新

Eタンデム学習における日本語学習者の動機づけの変化―スロベニアの学習者に着目して―

石田 優花 
修了年度 2025年度
修士論文題目 Eタンデム学習における日本語学習者の動機づけの変化―スロベニアの学習者に着目して―
要旨
(1000字程度)

 本研究は、日本語接触の少ない地域の日本語学習者が Eタンデム学習に参加した際に、日本語学習者の動機づけはどのように変化するのかを明らかにすることが目的である。Eタンデム学習とは、学習者オートノミー(learner autonomy)と互恵性(reciprocity)の二つを原則とし、A言語が得意で B言語を学びたい人と、B言語が得意で A言語を学びたい人がオンライン環境でペアを組み、互いの言語の学びを助け合う活動である。Eタンデム学習は多くの効果があることが先行研究から明らかにされており(脇坂, 2014)、動機づけの向上はその効果の一つである。しかし、Eタンデム学習で学習者の動機づけがどのように変化するか、縦断的に調査を行った研究はまだ少ない。また、日本語接触機会の少ない地域で、学習者の動機づけが低下しやすいことは明らかになっているものの(大西, 2014)、具体的にどのような方法で解決できるのかを検証した研究は、筆者の調べた限りない。
 そこで本研究では、日本語接触機会の少ない地域であるスロベニアの日本語学習者を対象にEタンデム学習を実施し、研究を行った。研究を実施するにあたって、スロベニアの大学生6名と日本の大学生6名がペアになり、3ヶ月間 Eタンデム学習を実施した。その際に、日本語学習者を対象に、それぞれ5回の半構造化インタビューを縦断的に実施し、Dörnyei(2005)の L2動機づけ自己システムをもとに分析を行なった。その結果、①日本語接触の少ない地域で Eタンデム学習は学習者オートノミーを促進させる、②対面での日本語接触の機会がある場合、Eタンデム学習の動機づけへの影響が小さい、③対面での日本語接触機会が少ない場合、Eタンデム学習が動機づけの維持や向上に影響を与える、④Eタンデム学習を学習と捉えた場合、互恵性が学習者オートノミーを促進する、という4つの効果が明らかになった。

  •  
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • instagram
  • youtube
  • facebook