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海外大学院とのジョイント教育 2005年度実施報告 |
グローバル時代の日本語教育 |
お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 &
同徳女子大学校大学院日語日文学科 |
「国際的なジョイント教育」のプログラムは、海外提携校の教員と、本
学および提携校において共同教育を推進することをめざす企画であるが、初年度の今年は、韓国の2つの大学院との間で、大学院間ジョイント教育が実施され
た。一つが本学と韓国・淑明女子大学校大学院との間に、もう一つがこの、本学と韓国・同徳女子大学校大学院との間に実施されたものである。 本学と同徳との間のジョイント教育では、「グローバル時代の日本語教育」をテーマに、3日間にわたる共同授業と、2日間の韓国日本学会参加がプログラム として組まれた。今回のテーマは、グローバル時代を迎え、日本語教育のあるべき姿を考えるためには、まずもってこれまでの日本語教育をふり返り、過去と現 在を反省することが必要であり、それなくして日本語教育がこれからのグローバル化に貢献することはできないという認識を背景としている。そのようなテーマ で開催されたため、今回は日本と韓国の学生だけでなく、日本語教育のさかんな中国、台湾の本学大学院生も加わり、活発な討論が展開された。 |
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2月6日(月) |
日本側一行は韓国へ向け出国した。午後にホテルについ
た後、夕食を囲みながらジョイント授業についての打ち合わせを行った。 |
2月7日(火)から9日(木)までの3日間は、相手校、同徳女子大学
校のマルチメディア言語教育センターにおいて、「グローバル時代の日本語教育」とい
うテーマでのジョイント授業が開催された。 |
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2月7日(火) | ジョイント授業1日目 同徳女子大学校大学院生の森伊作さん を司会に、まず、本プログラムを企画したお茶の水女子大学の森山新先生より、本プ ロジェクトの趣旨説明があった。そのあと、同徳女子大学校教授、李徳奉先生が「交流型日本語教育のためのリソースとリテラシー」という講義を行った。 午後には、同徳側の発表と質疑応答、総合討論があった。発表者は以下の通りである。 |
研究発表 「テグ国際理解教育センター実践報告」 (同徳女子大学校・大 学院 倉持香) 「交流における日本語教育の可能性」 (同徳女子大学校・大学院 黄圭仙) 「教育理念について」 (同徳女子大学校・大学院 佐野澄子) 「交流と対日観」 (同徳女子大学校・大学院 磐村文乃) |
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授業後、近くの韓国料理店で歓迎夕食会が行われ、親睦の場が持たれ
た。 |
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2月8日(金) |
ジョイント授業2日目 お茶の水女子大学・大学院生の高 橋薫さんの司会で行われ、午前中には、お茶の水女子大学・助教授の森山新先生が「グローバル時代の日本語教育」と題し、本年度より本学に開設された「グ ローバル文化学環」の試みなども含めて講義を行った。 午後には、お茶の水女子大学の大学院生らにより、以下のような研究発表があり、その後、全体でグローバル時代に求められる日本語教育とはどのようなものか について活発な議論が行われた。 |
研究発表 「韓国における日本語教育の過去と未来」 (お茶の水女子大学・大学 院 河先俊子) 「台湾における日本語教育の過去と未来」 (お茶の水女子大学・大学院 孫愛維・張瑜珊・林美h) 「中国における日本語教育の現在と未来」 (お茶の水女子大学・大学院 王冲・文鐘蓮) |
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2月9日(木) | ジョイント授業3日目 午前中、「韓国大学生の対日観と 学習動機の変化」と題し、同徳女子大学校・助教授の奥山洋子先生から講義があった。その後、同徳女子大学校総長を表敬訪問した。孫総長の表敬訪問は1年前 の協定締結時以来のことであった。 午後は京畿道にある従軍慰安婦の施設、「ナヌムの家」を訪問し、ビデオ視聴、博物館見学、かつて従軍慰安婦であったあるハルモニの講演などを通じ、過去 の日本語教育の一面をふり返った。 その夜はソウルの文化の街仁寺洞に行き、本学・同徳の参加者が一同に会し夕食会の場が持たれた。 |
2月10日(金) 2月11日(土) |
韓国日本学会参加 韓国で日本学研究を行う 「韓国日本学会」の第72回学術大会(会場:慶煕大学校)に参加した。参加者の何名かは研究発表も行った。 その夜には自由時間を持ち、その夜反省会を行い、今回の企画をしめくくった。 |
![]() 森山助教授による講義 「グローバル時代の日本語教育」 (2月8日) |
![]() 日韓大学院生によるグループ討論 (2月7日) |