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コース概要

2016年4月13日更新

  1. ジェンダーの視点に立って研究する
    講義の様子
  2. 開発研究とジェンダー研究をリンクする
  3. 学問と実践をリンクする
  4. 学際的,かつ混成的な研究の場を提供する
  5. 他学大学院他専攻,他大学大学院(男子学生を含む)と連携する大学院 

1. ジェンダーの視点に立って研究する

1970年代から,近代学問のバイアスを問い直す動きが活発化しました。その一つに, 「女性」への着目から始まり,「ジェンダー」という概念(性別の社会構築的概念,または性別は社会的に構築されているという知)を成立させた,女性学,男 性学,ジェンダー研究の系譜があります。ジェンダーという言葉や概念は,現在かなり浸透してきましたが,それでも,ジェンダーの視点に立った研究は,まだ まだ大学の学問分野において認知されているとはいえません。卒業論文や修士論文のテーマとして,ジェンダーの視点に立った研究をしようとすると,賛意が得 られない場合もあるようです。

現在の日本の大学・大学院において,女性学やジェンダー研究を専攻 名・コース名に掲げている大学は,2校のみです。お茶の水女子大学は,1993(平成5)年に,大学院人間文化研究科後期博士課程に,女性学講座 (1998年からジェンダー論講座)を設置しました。そして,ようやく1997(平成9)年に,これまで3研究科であった大学院修士課程を,人間文化研究 科博士前期課程として1本化し,後期課程と接続しました。この時,発達社会科学専攻に「開発・ジェンダー論コース」を設置しました。

「開発・ジェンダー論コース」は,近年とみに,ジェンダーの視点に立った研究や仕事の重要性が高まっている状況に対応し,大学院前期課程において,研究職ばかりではなく,専門的実務職に従事する者の養成を目的として設立されました。

なお,本学の大学院人間文化創成科学研究科では,他の専攻・コースでも修士論文,博士論文のテーマとして,ジェンダーの視点からの研究を取上げる者も多 く,院生同士で切磋琢磨し研究を進められることも大きな魅力となっています。また,1977(昭和52)年に設立された大学院後期課程においては,これま でも多くの院生がジェンダーに関連した研究で博士号を取得し著書を出版しています。前期課程の院生についても,意欲をもって入学してくることを期待してい ます。

2. 開発研究とジェンダー研究をリンクする

本コースは,ジェンダー研究と開発研究をリンクする研究のパースペクティブを目指しています。そもそも「開発」とは,英語のdevelopmentの訳語と して学問研究分野に根づきました。従来,「開発」は経済成長と同一視される傾向にありましたが,今日では,すべての人間の潜在能力を発現させるための条件 を整え,これを推進する過程として再考されています。この文脈で社会・ジェンダー分析の重要性が増しているのです。同時に,ジェンダー研究においても,欧 米諸国だけでなく,開発途上国の状況をふまえた研究が求められています。

3. 学問と実践をリンクする

開発研究もジェンダー研究も若い学問です。特に,「開発」の概念そのものを,ジェン ダーとリンクして学び,研究し,仕事に生かせることを意図して設立された大学院は,日本全国の大学院でも非常に稀です。本コースは,研究者となる者,専門 的実務者となる者が,大学院という場で学び合いつつ,研究課題を相互検討することの重要性も認識して,設立されています。

本コースは設立されてから5年を経ています。これまでの入学者は,大学の学部卒業者,会社勤務経験者,教員,NGO活動家,JICA派遣員,青年海外協 力隊員,放送大学修了者などの多様な背景の方々がいます。修了後は,続けて大学院後期課程に進学する者,その他に研究所勤務,会社勤務,教職,NGO活動 従事,弁護士事務所勤務などがみられます。

本コースの修了者を若手,中堅の専門的実務者として派遣することを各種国際開発協力機関から照会されることも多く,そのような社会的,国際的要請に応え られる人々を養成することが本コースの願いとなっています。なお,現在各地域で設立されている女性センター・男女平等推進センターの専門職員やアドバイ ザー,会社及び官公庁の研究所員などになることも,社会的要請に応える進路の一つといえるでしょう。

4. 学際的,かつ混成的な研究の場を提供する

本コースの教員スタッフは,多様な専攻分野からなっています。地域研究,文化人類学,経済学,ジェンダー統計論,国際社会学,(開発・ジェンダー研究),女 性学・ジェンダー研究などです。学際的な研究環境であるといえますし,また研究方法も,フィールドワーク,地域研究,社会調査研究,文献資料研究,統計調 査研究と多くの方法論が摂取できます。

入学する院生も学際的,混成的であり,本学学部からの進学者とともに,他大学からの入学者が多く,専門分野も文化人類学,生活社会学,地理学,女性学,歴史学,教育学,英文学,経済学など多岐にわたります。また,職業経験者も多くみられます。

5. 他学大学院他専攻,他大学大学院(男子学生を含む)と連携する大学院

本学の大学院は,一研究科の良さを生かし,本学他専攻・専修の授業科目を受講し単位取 得することができます。また,東京大学,東京工業大学,東京藝術大学,奈良女子大学,日本女子大学,中央大学などの他大学の大学院(研究科の指定あり)と 単位互換協定制度を設けております。

なお,日本においては,女性にとって大学院進学と研究の機会における実質的な平等が保障されていないことに考慮して,お茶の水女子大学は,現段階では,学部・大学院ともに,女性のみに学籍を認めています。

しかし,希望する男性には,次のような機会が開かれています。

  1. 本学と単位互換制度の協定をしている他大学の大学院に所属している学生は,男子学生も単位取得ができます。
  2. 本学大学院で研究指導を希望する男子学生を,特別研究生として受け入れております。
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