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2016年4月12日更新
中国語圏言語文化コースのカリキュラムは、現代中国語のトレーニングを基盤として、中国語学、近現代文学、古典語学、古典文学の4つの分野に関して、発展的に学べるように工夫されています。
中国語圏言語文化コースの各学年を対象とした学習内容と授業科目は次のように構成されています。
コア中国語 |
専門中国語 (中国語運用力+中国語学) |
現代文化 | 古典文化 | |
---|---|---|---|---|
1年 |
基礎中国語 (文法・演習・応用) 基礎中国語会話I、II |
中国語ヒアリング基礎 |
中国現代文学史 (共通) |
中国古典文学史 (先秦~唐) (宋~清)(共通) |
2年 3年 4年 |
発展中国語I、II、III、IV 中国語プレゼンテーションI II (中国語強化ゼミIII) |
中国語コミュニケーションスキル 中国語作文基礎演習 中国語作文応用演習 中国語学概論 日中対照言語学 中国語統語論 中国語ヒアリング演習 中国語会話演習 中国語文法論 |
中国語講読 中国文化論 中国現代作家論 中国事情 中国現代作品論 |
中国古典文献講読入門 中国古典文献講読基礎 中国文学古典講読 中国文学古典演習 中国語学文献講読 中国古典詩講義演習 |
中国言語文化論演習 | ||||
4年 |
卒業論文作成のための特別演習 卒業論文 |
中国語圏言語文化コースは、中国語の実践的運用能力を習得するための科目群を基礎とし、その土台のうえに、中国現代文化、中国現代語学、中国古典文献、中国古典文学という四つの研究領域を設けています。またそれぞれの領域に、基礎的知識を習得するための「概論」、研究方法を学ぶための「講読」、さらにそれを向上させるための「演習」という、3つのレベルの授業が用意されています。これらの学習を総合して、4年次には卒業論文を完成させます。
本コースの主プログラムと強化プログラムをあわせて履修することにより、中国の言語文化に関する高度な知識・技能を習得することができます。中国語を活かして様々な分野で活躍したい人や、大学院に進んで専門的な研究を志すみなさんにお勧めします。なお、主+強化プログラムを選択し、これに加えて、選択科目の「中国現代文学史」を履修することにより、中国語の教員免許取得に必要な科目のうち、「教科に関する科目」がそろいます。
他学科、他コースを専攻する学生のために、本コースでは「副プログラム」を用意しています。科目のほとんどは選択科目ですので、中国と他地域の文学・語学・文化などの比較研究、あるいは中国語の実践的運用能力の養成など、みなさんの研究テーマ、興味・関心に応じて、自分なりのカリキュラムを創ってください。
この授業では、外国人が中国語を学ぶ際に分かりにくく思われる類義語を取り上げて、その違いを説明しています。同じ漢字を用いているだけに、日本人には難なく違いが分かるときもあれば、逆に間違えてしまいやすいものもあります。例えば、“最近”と“現在”の違いは、説明がなくてもなんとなくわかりますが、「最近の若者は~」を中国語に訳した時は、“現在”を使う、など、ちょっとした違いを学んでいきます。
この授業では漢字と字書について学習することを通じて、中国文化への認識を深めることを目指しています。漢字は甲骨文字を源流として、その姿を少しあるいは大きく変えながらも脈々と受け継がれ今日に至っています。漢字の字体や書体の変遷のさま、漢字の構造などについて学びながら、当時の人々が漢字にどのような思いを託してきたかを、学生とともに考える授業です。
主として、中華民国から中華人民共和国の時代の文学を扱います。色濃く(欧米や日本の文学よりもあからさまに)社会や文化が刻印された中国近現代文学は、読むのが多少しんどくはありますが、私たちが戦争、革命、女性、知識人等の現代的問題を考えるにあたって、いろいろな手がかりを与えてくれます。また、報道や旅行の体験などを通じて得られるものと重なりながらも異なる中国像を自らの内に構築することになります。
唐代以前の文学は、時代による変化に乏しい点にその大きな特質がみとめられます。一方、宋代以降になると、文学の創造に携わる者に変化がみられ、新たな享受者層の広がりも顕著になります。この授業では、こうした中国近世の文学のありかたを、その時代背景を踏まえながら考えてみます。また中国と同じように漢詩文を作り読んでいた日本の文学環境についても概観します。
中国語圏言語文化コースは、各学年10名以下のお茶大でも1、2を争う少人数コースです。専門的な内容の授業に最初は戸惑いますが、先生や先輩との距離が近く質問しやすい雰囲気があり、1人ひとりの発言で授業が成り立っている実感があります。毎年恒例の手作り餃子パーティーや横浜中華街ツアーなども、学年関係なくみんなで楽しんでいます。