国内の同種の研究グループと本研究グループとの大きな差異は、「女性」や「家庭・家族」に強い光をあてつつ「仕事」を見る、という視点の置き方、および、学際性にあります。 本研究ではフォーカス・グループ・インタビュー、ヒアリング、量的データ収集を行い、女性と男性の「家庭・家族」と「仕事」環境を明確にし、またそのメンタルな実態を明らかにすることで政策提言につなげたいと考えます。また、既存データの二次分析や国際比較研究をすることで、広い視点からの示唆も得たいと考えます。 このような調査研究から浮かび上がった問題点を明確に位置づけたうえで、政府のワーク・ライフ・バランス政策の枠組みを分析検討し、国際比較研究をおこなうとともに、男性中心型であった従来の労働法学や裁判例の批判的検討を通じて、より実効性のある政策提言を行いたいと考えています。