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専攻長挨拶(博士後期課程 理学専攻)

2019年4月1日更新

専攻長挨拶

理学専攻長
小口 正人

博士後期課程理学専攻は前期課程の上に設置されており、数学領域、物理領域、化学・生物化学領域、情報科学領域の4つの領域から成ります。博士前期課程で学んだ後(あるいは前期課程修了者と同等と認められた場合)、博士後期課程に進学することができます。博士後期課程理学専攻では、それぞれの領域について専門分野を前期課程よりもさらに深く理解し、自ら課題を見つけて研究を行うことの出来る研究者の育成を目指します。

修士課程修了者は日本には多数いますが、博士号を有する人はまだ少数です。他の先進諸国では大学院への進学は博士号を取得することを目的としている場合が多いのですが、日本ではそうなっていません。特に女性の博士は少ない現状があります。博士の学位は「世界で通用する研究者としての資格」です。グローバルな時代の中で博士の果たす役割は益々重みを増し、修士とは異なる選択肢と可能性が広がります。

科学・技術立国である日本では、基礎科学をしっかりと身に付けた優秀な研究者は必要不可欠です。一方で、専門だけにとらわれすぎると、専門分野間の新たな領域を開拓していくことが難しくなってしまいます。新たな発見・発明は、異なるものを結びつけることにより生まれてくる場合が多いため、ある程度の幅広さを身につけることは、学問や産業の発展という点においても重要なことです。

生涯を通して、自由に学び研究を行うことのできる機会はそう多くはありません。博士後期課程理学専攻は、専門領域に関わる知的欲求と探求心を満足できるように、自由に学び研究を行うことのできる環境を提供します。本専攻で、専門領域を深く広く学ぶことで、研究者として必要な科学的思考力と論理性および客観性を十分に涵養されることを期待しています。

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