佐々貴 義式 (佐々木 嘉則 Yoshinori SASAKI)

最終更新日:2009-01-19


目次


おしらせ

  • 金曜日午後1時20分からの第二言語習得論演習(博士後期課程)は学内外や年齢・性別・住所・職業・門地・国籍を問わずどなたでもご自由にご参加いただけます。教室はメールでお問い合わせください。
    http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/ocha/MD-zemi.html

 
戸籍上の名前
佐々貴 義式 (ささき よしのり)
学会等における通称
佐々木 嘉則 (ささき よしのり)
所属

人間文化創成科学研究科 比較社会文化学専攻
日本語教育コース(博士前期課程)/第二言語習得論講座(博士後期課程)
准教授

専門分野

認知言語心理学、第二言語習得論、言語教育技術学

言語の習得に関する研究をしているので、当然、言語そのものの機能や構造に関する知見(主に言語学者による成果)を参考にします。

そういった言語を実際に聞いたり話したり読んだり書いたりする時は、人間の記憶能力や脳の構造などの制約を受けます。そういった制約は、習得の道筋にも影響を与えます。たとえば、たとえ文法的に正しくてもあまりに長い文や早口のスピーチは一度聞いただけでは理解できません。初級学習者は特にその影響を受けやすいことが知られています。逆に、かなり長い文や早口でもフォローできるようになれば、言語に習熟した証拠とみなせます。

私は言語習得のこのような側面に興味があるので、人間の認知能力に関する知見(主に心理学者による成果)を踏まえて研究を進めています。

主な所属学会等
  • 日本語教育学会(所属理由:日本語教師および教師養成者という仕事柄)
  • 第二言語習得研究会(所属理由:第二言語習得という研究対象から)
  • 言語科学会(所属理由:研究方法論および理論において最も関連の深い学会であるから)
  • 大学教育学会(所属理由:大学勤務の「教員」という職業性について自覚的でありたいから)
主な研究/開発課題
1) 人はどういう時に「アメリカ代表チームが日本代表チームに連勝した」といい、どういう時には「日本代表チームがアメリカ代表チームに連敗した」というのだろうか?--- 主として認知科学的な視点から、日本語・英語等の処理方略の習得機序を明らかにすることを通 じて人の心のはたらきを考究しています。 

2) 日本語を学ぶ外国人は、どうすれば「アメリカ代表チームが日本代表チームに連勝した」と「日本代表チームがアメリカ代表チームに連敗した」を適切に使い分けられるのだろうか?--- 認知的な言語処理研究の成果を教育実践に応用することを目指しています。

3) 自国にいながらにして外国の人達と自在にやりとりし、外国語をマスターする方法はないだろうか?---教育場面において認知科学的モデルとコンピューター・通信テクノロジーを融合させる方法を考えています。

4) 面白い教室内ゲームを考え付いたので他の先生達にも教えてあげたいが、どうやって発表すればいいだろうか? --- 教師が考え出すさまざまな工夫やノウハウを共有する方法を模索しています。

5) 2年間の修士課程の間に、質の高い研究論文をバリバリ発表できる実力をつけるにはどうしたらいいだろうか? ---研究能力を効率的に身につけるための学習技術・支援技術を探索しています。

こんな人材が大学院に入学して来られるのをお待ちしています

【博士前期(修士)課程】

1) 「なぜ?」→「それはなぜ?」→「でもそれはなぜ?」…と、どこまでも深く自分に問いかけ続けることができる方 

2)「なんか変だな?」と感じた時に、「まぁいいや」で済まさず、「いや、待てよ」考え続けることのできる方

3) 「これを使ってこんなにおもしろいことができる!」「こうすればもっと簡単/便利になる!」と、どんどん工夫を進めることができる方

4) 新しいラーメン屋、新しいデジカメ、新しいソフトウエア、新しい研究会、新着の学会誌など、何でもとにかく一度は覗いて試したいという好奇心旺盛な方

5) パソコンを買う時、就職活動をはじめる際など、入念な下調べと対策を怠らない方

6) おいしいアイスクリーム店や便利なホームページをみつけたら他の人にも教えてあげたくなる、親切な方

7) 「ここまでは自分で考えました/調べましたが、ここから先がわからないので、一緒に考えてください。」という相談のしかたができる方

8) 小さなできごとと大きな動きを結びつけて考えることのできる方

9) 入試問題から「この大学は学生にどんな能力を求めているのか」という出題意図を推理し、それに即した準備ができる方

10)  5年先の自分にとって最善の選択と信じる行動を今日とれる方

11) 感情表出を理性でコントロールできる方

【博士後期課程】

上記の諸条件 + 「博士後期課程進学希望者に私が望むこと」(未定稿)http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/ocha/D-kiboo.html 

研究生希望者へのメッセージ

研究生として次年度の大学院入試に備える場合、春学期(4〜7月)からはじめることを強く勧めます。専門教育は春学期と秋学期の間に連続した流れがあり、秋学期から参加聴講したのでは基礎的な知識が不足するため理解が困難になることが予想されます。

研究生希望者には「どうして本学に進学したいのですか?他校の類似プログラムとの得失は何ですか?」など質問をさせてもらいます。本学のみならず他校のこともしっかり調べ、それぞれの得失を判断したうえで連絡をとってください。「お茶大がよさそうだという評判を知人から聞いた。他校のことは調べていない。」というような返事をする方はお引き受けできません。以下は、ある研究生希望者からの問い合わせに対して私が実際に出した返答からの抜粋です。

拝見しました。率直に言って、まだ志望校についての研究が不足していますね。しっかり日本の大学院について調べてから、それでもお茶大に進みたいというのであればもう一度連絡してください。

もし本学を志望する理由が「東京にある女子大」ということだけなのであれば、動機が薄弱すぎて博士号取得まで6年以上の勉学には耐えられないと思います。「日本語教育に心理学を活かす」のが目的なら、それに適した教授陣やカリキュラムを備えた大学を探すのが先決ではありませんか?正直なところ、貴方の書いてることには説得力を感じません。

ざっと数えただけでも、X大学、Y大学、Z大学などの大学院日本語教育学専攻課程には心理学者が在籍しています。探せば他にもあるかもしれません。こういう大学について充分に研究したうえ、その中で理由があってお茶大を選んだ、ということであればご相談に応じます。

一つヒントをあげましょう。次のデータベースを使えば、日本中の大学教員の研究分野を簡単に検索することができます。

http://read.jst.go.jp/
【研究開発支援総合ディレクトリ(ReaD)】

こういうツールを活用して、どの大学にどういう先生がいるかをしっかり調べることが先決のように思います。いま試しに「日本語教育AND心理学」というキーワードを入れて検索してみたら、187人の研究者がヒットしました。

貴方が興味を持っている「留学生の心理的葛藤とその解決」を研究するのは主として社会心理学や臨床心理学ですね。たとえばA大学のa先生やB大学のb先生は社会心理学がご専門で異文化間コミュニケーションについて研究しておられます。貴方の興味からいうとそちらの方が近いような気もするのですが、どうでしょうか?

 

私を受け入れ教員として研究生になることを希望する方には、審査のため「研究計画書」とは別に指定の題目で小論文を書いて提出していただきます。遅くとも応募しめきりの3週間前までにはSubject欄に「研究生希望(氏名)」と明記した電子メールで連絡をとり、指示を受けてください。(条件を満たさない方はお引き受けできません。)

言語習得ではなく言語学的な分析そのものに興味がある方は、それぞれの分野の専門家を探して連絡なさることをお勧めします。(私は言語学や国語学の専門家ではないので、充分な指導助言ができかねます。)

なお、外国人留学生の場合、日本語能力検定試験一級に合格していることを申し込みにあたっての最低限の基礎資格とします。また、留学生は研究生申し込みの期限が日本人学生よりも早いので、遅れないように手続きをはじめてください。

科目等履修生希望者へのメッセージ 学部科目の他、大学院(博士前期課程)科目の一部も有資格者には科目等履修が可能です。詳細は冊子「開講科目 大学院」(『学生便覧』別冊)をご覧ください。
研究に関する私の考え方

研究能力を伸ばす方法を考える

http://mywiki.jp/sasac/研究能力を伸ばす方法を考える/

担当科目・
課外勉強会など

基礎ゼミ

(学士課程1年生対象)

アカデミックな「わたし」をプロデュースする 〜アカデミックリテラシー入門〜
http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/ocha/kiso-zemi/index.html

http://jsl2.li.ocha.ac.jp/yoshi/kiso-zemi/literacy/index.html

研究室
文教育学部2号館−303−1
連絡先

TEL:03−5978−5214 
FAX: 03−5978−5211
E-Mail: sasaki.yoshinori[ at ]ocha.ac.jp  
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[ at ] を半角@に置き換えて送信してください。
スパムメール防止のため御協力をお願いします。

【Subject欄が空白であったり不審あるいは曖昧な標題であったりする場合、迷惑メールとみなされて自動的に削除されることがあります。メールには必ず内容に即した適切な標題をつけてください。】

個人サイト

http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/index-j.html

「研究のネタ帳:こんな修論プランはどうだ?!」

http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/ocha/konna-shuuron.html 

業績一覧

著作

フルページ表示で見るには→http://mywiki.jp/sasac/record/Publications/

口頭発表

フルページ表示で見るには→http://mywiki.jp/sasac/record/Presentations/

学界活動等

フルページ表示で見るには→http://mywiki.jp/sasac/record/Activities/

 

 

 

草稿/未定稿

佐々木嘉則「競合モデルに基づく言語習得研究の論点:日本語の習得を中心に」
http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/CM-kaisetsu/CM-ronten.html

大学院修士課程在学中から細々と続けてきた実験的研究の一応のまとめです。実験的方法による習得研究とはどういうことをするのか興味がおありの方は、その一例として御一読ください。(上にあげた『第二言語習得研究への招待』収録の論文は、この論考の抄出です。)

佐々木嘉則「SPOTと習熟度自己評価尺度を第2学年開始時と終了時に反復実施した結 果の報告:豪州ニユーサウスウエールズ大学における実施例から」
http://sa_yoshi.at.infoseek.co.jp/SPOT_SA/SPOT_SA98.html

豪州の大学で日本語を教えていたころ収集したデータを分析しました。「教育実践に活かせる研究」と「新たな研究を産み出す教育活動」をともに実現するにはどうすればいいか、模索を続けている間に産まれた経過報告の一つです。

進行中のプロジェクト(抄)

  • 日本語教育に関するレビュー論文の集成(科研代表者)
  • インターネットを利用した来日前日本語予備教育システムの開発(立命館アジア大平洋大学の宇根谷教授チームと共同研究)
  • 脳機能イメージング技術を活用した言語処理研究(東京医科歯科大学の大北助教授チームと共同研究)

 

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